アジアで人気の高い韓国のスターらを集め、広大な敷地に撮影所から劇場、居住区、芸術学校、ホテル、遊園地をそろえた「韓流(ハルリュ)村」がソウル郊外の韓国京畿道(キョンギド)高陽(コヤン)市に建設される。孫鶴圭(ソン・ハッキュ)・京畿道知事が1日、記者会見で明らかにした。日本でも人気を呼んだテレビドラマ「冬のソナタ」に象徴される韓国の芸能文化を世界に発信する観光施設として、08年にオープンさせる計画だ。
韓国ブームを意味する韓流の発音と「森(ウッド)」を組み合わせ、米ハリウッドをもじって「韓流WOOD(ハルリュ・ウッド)」と名付けた。コンサートや野外公演のほか、映画やテレビ番組の撮影セット、芸能プロ事務所を集めた「ベンチャータワー」、俳優や番組スタッフなど専門職を養成する「芸術アカデミー」なども開設。「どこかで芸能人を見ることができるようにする」という。遊園地のテーマパークやレストラン街なども含め、韓国最大の文化レジャー施設にする。
金浦(キンポ)と仁川(インチョン)の両国際空港から近い農村地に事業費2兆ウォン(約2000億円)を投じ、北京五輪が開かれる08年の完成を目指す。「ソウルで文化を吸収した後、北京でスポーツ観戦を」(関係者)と、北京五輪との相乗効果も狙う。政府や自治体、民間企業などが費用を負担。4月にオープンする東洋最大規模という国際展示場や、建設予定のチャイナタウンにも隣接させる。
孫知事は「昨年来の韓流ブームを一時のバブル現象に終わらせずに発展させていくためには、行政が体系的、長期的に支援し、拡散している芸能スターや施設を集めることも必要だ」と語る。閣僚や国会議員を歴任した孫知事は、最大野党ハンナラ党の実力者で、次期大統領選の候補を狙う一人といわれており、この壮大な計画に対して、政府周辺には「韓流ブームに乗じた人気取り」と冷ややかな見方もなくはない。
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