私、まだまだ子供だったんだな。
by
霙
from
日本 2003/01/12 00:35:57
私は大好きな人に告白した。 返事はOK。 その日、家に帰ってウキウキしてた。 明日から何話そうかな・・・とか。
・・・今までどおり話せない。当たり前だった。 私も彼も恥ずかしがりやだったから。
一週間過ぎてやっと話せるようになった。 ・・・とは言っても2日に一度ぐらいだが。 それだけでも嬉しかった。 言い忘れたが、告白する前は一日に何回も喋っていた。 一日に何回も話せたことが、いまとなっては夢のようだが、今は今ですごく嬉しい。
それから何日か過ぎ、思い切って一緒に帰ろうって言ってみた。 「いいよ」 返事は簡単だが、彼もこの何秒かの時間が長く、熱く感じただろう。
一週間に一度帰るだけで幸せだった。 とてもとても。
しかし、私の心はいつの間にか欲張りになってしまっていた。 それがわかったのは最近。 いつものように帰りに誘った。 「ごめん、今日は無理だから。」 意外な返事にびっくりした。 いつもは優しい人なのに。 周りの人から見たら、ただ一緒に帰るのを断られただけなのに、私はどうしたんだろ。 「そっか。じゃぁ、バイバィ...」 悲しみがあふれてきて、涙になって、頬を通って、怒りに変わって・・・。
それから数日後。冬休み。 男女の友達で映画にいく約束をしてた。 もちろん彼もいる。 うれしかったけど、足が重たく、目が乾いていた。 どうせ私のことどうも思ってないんだ。 何故か自分に言い聞かせて家を出た。
キーホルダー。 四葉のキーホルダー。 彼が友達を通してわたしてくれたものだ。 ぶわぁ。からだのなかで気持ちがあふれた。 あぁ。あ・・・。嬉しかった。 ポケットの中に入れといたら、ポケットが暖かくなった。
冬休みが終わり、学校で友達に、 「霙が他の男の子とイチャついてるとA(彼)がやきもち焼いて怖いんだからァ!」 へぇ。優しい彼でも怖いんだあ! 心がなんでだろ?温かくなったのを覚えてる。
それから午後。 ベランダでぼーっと校庭をながめてると、Tちゃんが隣にたってきて、 「さっきね、Aにね、霙、何処にいるか知ってる? って聞いたら、すぐにベランダにいるよ。って言ったんだよ。よかったね。いつでも霙の事見てんじゃん」 !! そう言えば、たまに彼の方に目をやるとよく目があうなあ。 あー。・・・・・。
わたし、彼の何処に惹かれてたんだろう? それはきっと、「やさしさ」という四文字の気持ちだ。 私がわがままだったんだな。きっとすごい感情的だな。 今思えば恥ずかしくなるよ。
私、まだまだ子供だったんだな。
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