Res2です。医療関係ではありませんが、家族が医療従事者(医者)で、小さい頃からいろいろと栄養関係のことを勉強させられてきました。
私は基本的にミネラルをサプリメントで採るのは危険だと思っています。体内で蓄積されるからです。たとえば亜鉛は一日10mg、最大で30mgですが、カナダで売っている亜鉛サプリメントは50mgくらいですね。確かに食物繊維は吸収を妨げますが、いつも妨げられているとは限りません。また普通の食事である程度亜鉛は採れていることも考慮にいれなければなりません。
亜鉛が不足した場合の典型的な症状に味覚障害があります。そこまで不足してしまった場合、サプリメントで亜鉛をとるのは理にかなっていますが、体に異常がない状態であるのであれば、不足ぎみになったとしても、サプリメントを使う必要はなく食事で補うべきと考えます。もちろん、自分の食事の栄養量を把握した上でどれだけ不足しているかを計算しその分を採るのであればOKですが、多くの人は何を食べているかを考えずに「何か不足ぎみだな〜」程度でサプリメントを飲む場合が多く、過剰摂取になっているかどうかさえ全くわかっていない事が多いのです。
個人的には、自分でどの栄養素がどれだけ不足しているかを把握せずに体内蓄積型のサプリメントを飲むべきではないと思っています。
北米ではサプリメントが氾濫しており、誰でも気軽に飲んでしまうのでその危険性に気がつきにくいですが、アメリカでは、サプリメントの過剰摂取による弊害がだんだんと報告されてきています。そろそろ問題になってきてもおかしくない頃だと思います。
ませんが、少し考えてみましょう。
たとえば亜鉛は、魚介類、ごま、お茶、海草、豆類などに含まれています。たとえば、ぶりの切り身1切れ、ご飯茶碗1杯、豆腐半丁、味噌汁、たまご、緑茶。一昔前なら日本では普通の1回分食事ですが、これで亜鉛の量は約2.6mg、一日に必要な量の約1/4〜1/3が取れています。つまりこの程度の食事を心がければ、1日の亜鉛は不足することはありません。
逆にサプリメント50mg分を食事で食べるとしたら、一日で上記のものなら20倍(ぶり20切れ、ごはん20杯、豆腐10丁、味噌汁20杯、たまご20個)必要ということになります(もちろんこれは極端な例で、亜鉛が豊富な生牡蠣ならば20個食べれば50mgになりますが、生牡蠣20個を毎日食べると数日でおなかを壊すでしょう)。つまり言いたかったのは、食物に換算して採ることが不可能なほどの量のミネラルを体内に入れることは、体にとっては異常なことなのです。
繰り返しになりますが、栄養が極端に不足していて病気になっている場合はこの限りではありません。ただニキビが気になる程度で安易にミネラルのサプリメントを採ると、すぐに影響はでなくてもどこかでバランスが崩れるのは必至です。どうしてもサプリメントを採りたいのであれば、総合ビタミンのような、少量のビタミンが少しづつ入ったものをお勧めします。一つのビタミンやミネラルを取り出してそれだけ大量に摂取することは、ほとんどの場合良くないと思います。
最後に、わかりやすい栄養ナビゲータのページを見つけたので書いておきます。一日に食べたものと量を入力すれば、摂取された栄養分と一日辺りの目安に対する%が計算されるものです。もちろん完全ではありませんが、何が不足しているか何が過剰かを見るのにとても便利です。
グリコ栄養成分ナビゲーター
http://www.glico.co.jp/cgi-bin/navi/gonavi.cgi