東日本大震災を風化させないため、岩手県山田町では、被災した人たちがみずからの体験を語り伝える「語り部」の活動が始まりました。
この活動は、地元の商店街の組合が、震災の犠牲者の月命日に当たる11日から始めました。
11日は、大川ヒメ子さん(70)が盛岡市の大学生など18人を前に、1年10か月前の体験を語りました。
大川さんは、避難した高台で目にした当時の状況を説明し、「黒い波が防潮堤を越え、重さが何トンもある養殖いかだが町中に流されてくるのが見えた。声も出ない壮絶な光景だった」と振り返りました。
また、一度は高台に避難した夫が、船の状態を確認するため沿岸に戻って大けがをした経緯を話し、「地震が起きたら必ず津波が来ると思って、家には絶対に戻ってはいけない」と教訓を語りました。
大川さんは、「震災を体験していない人に語り継いでいかなければいけないという思いを持って、活動していきたい」と話していました。
大川さんから話を聞いた21歳の女性は、「直接体験された方の話を聞くことで、震災を忘れてはいけないという思いを新たにしました」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130111/k10014747021000.html
貴重な体験です、これからの安全対策の為にも語り継いで行きましょう。