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▲ 韓国戦で台湾を応援する台湾の野球ファン
Q.第3回ワールドベースボールクラシック(WBC)で韓国代表チームは2ラウンドへの進出に失敗しました。
良い成績を期待した多くの野球ファンが失望したのです。さらに胸が痛むのは韓国と台湾の試合で台湾の
野球ファンが見せた非常識な態度でした。台湾のファンが『ポンタゴリョ(棒打高麗)』と書いた印刷物を振り始めたのです。棒打高麗は、「バットで韓国を打ちのめそう」という意味だと分かっています。そうでなくても印刷物の中には台湾選手が戦車に乗って白菜の顔をした韓国選手を踏み潰す絵が描かれていたのです。世界の野球の祭典であるWBCで台湾の野球ファンがどうしてそのような非理性的な応援をするのか非常に頭に来ました。率直な理由を知りたいです。(仁川有線化)
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A.よく「軍服を着ると人が変わる」と言う言葉があります。社会でいかに正しい人であっても軍服を着ると『ヨン(全く)』別人になるという意味です。もちろん軍を誹謗した声ではなく、人はその着た服によってその服にピタリと合う傾向を帯びるという意味なのです。
台湾人がそうです。WBCの取材のために台湾に行った時、向こうの人たちの親切に何度も感服しました。
韓国がすごく良い国だと言ってます。韓流もすごくて台湾人の大部分が韓国の芸能人の名前をすらすら
と並べました。しかし野球場に行くと『ヨン(全く)』別の人々になるみたいですね。
過去にもそのような場面をしばしば見たが、台湾人は野球場に行くと、それも相手が韓国なら愛国心で
団結するだけでは足りなくて強烈な敵がい心を現わすのが常です。今度のWBCも例外ではありません
でした。棒打高麗はそれなりに良い方で、「韓国奴輩を殺そう」という応援文字も掲げられました。わざわざ北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)の肖像画を持った台湾の観衆もいました。
台湾人の『反韓』感情は有名です。台湾人は自分より経済力が格下だと思っていた韓国が急速な経済成長を成し遂げ、アジアの経済大国に成長したのを見て、多くの思考が交差しているようです。何よりも1992年に事前予告も無く諜報(スパイ)映画を撮影するかのように、あっという間に台湾と断交して中国と修交した事を巡り、相変らず背信感を感じているみたいです。
個人的にこの全ての反韓現象には、台湾の低レベルなメディアが一役買って担当していると思います。
今度の『棒打高麗』という印刷物を配ったのも台湾のある新聞社だったのです。この新聞社を含む台湾の
いくつかのメディアはWBCの期間、始終韓国と関連する悪意的な記事だけを吐き出しました。
代表的な事例が韓国代表チームが不振の理由を『台湾の食べ物と天気のせいにした』と言う記事です。
韓国代表チームのリュ・ジュンイル監督は台湾記者の連続する「韓国の不振の理由は台湾の食べ物と天気のせいなのか」という誘導質問に対し、「食べ物は充分よく食べている。睡眠もよく取れて台湾の天気も悪くない。ただオランダ戦で負けた事が残念」と答えました。
しかし台湾のメディアはリュ監督の言葉は意図的に黙殺してどういう事か、「韓国が自分たちの不振の理由に台湾の食べ物と天気のせいにした」という記事のみを生産しました。台湾最大のインターネットポータルサイトの一つ『Yahoo!奇摩』のメインでもそのような記事だけを載せられて、まるで韓国選手団が台湾を誹謗中傷したように伝わりだしたのです。
案の定、この記事に刺激を受けた台湾の野球ファンは韓国代表チームに悪感情を現わして、コミュニティ
サイトには韓国を糾弾する文章があふれ出しました。人々が真実の有無を問い詰めて判断するより、もっともらしい扇動を真実として受け入れるインターネットの特性を台湾のメディアが巧にみ利用したわけです。
事実関係を問い詰めずに報道するのは日本のメディアも全く同じです。日本の『NEWSポストセブン』の
ようなメディアは台湾メディアの偽り記事をそのまま引用して、『韓国が1次ラウンド脱落理由として台湾の気候が寒いとか食べ物が塩辛いという訳のわからない言い訳を列べた」とし、「死力を尽くして戦った相手チームに最小限の尊敬心を持ちなさい」と忠告しました。
面白いのは台湾と日本のメディアが仲良しだったというのです。
3月8日に日本の東京ドームで行われた台湾と日本のWBC2次ラウンドの試合で、両チームは延長まで行く名勝負を展開しました。この試合が終わって台湾メディアは、「日本野球界が台湾の高い競技力を賞賛した」と持ち上げたのです。
遂に日本の一部メディアが自分たちを『台湾』と表記してくれたと感激してしました。実は日本の主要
メディアは中国との関係を意識して、国際大会に参加した台湾を『中華台北』あるいは『チャイニーズ
タイベイ』と表記して来ました。 台湾の立場からすれば嬉しかったのです。
しかし、韓国メディアは国際大会でなくてもタイワンを『テマン(台湾)』と呼んで来ました。本当です。
韓国メディアは断交以降も台湾を中国の一地域と意味する『チャイニーズタイペイ』と入れず、独立国家
と認める台湾と呼んで来たのです。日本の今さらの『台湾』呼称には感激して、長い間台湾と呼んだ韓国に対しては別に感情がないというのはなんとなく残念な事です。
ここで1次ラウンドが終わった時、多くの韓国メディアが台湾の善戦に拍手を送り賞賛したのを台湾メディアもはっきりと知っているでしょう。
日本の一部のメディアは台湾との試合に先立ち、「東京ドームに訪れた台湾人に東北大震災を支援してくれた事に感謝を示そう」という、ある日本ヌリクン(ネット使用者)の提案を比重を掛けて紹介しました。事情は少しですが。
2011年に東北大震災が起きた当時、台湾では全国的な日本助け合い募金運動が行われました。
募金されたお金は日本の災害地域へと送られたのです。ある日本ヌリクンは当時を思い浮かべ、「東京ドームで台湾を責めるプラカードを付けない。逆に台湾人に感謝を表示しよう」と提案して、これを日本の一部メディアが紹介して話題になりました。
日本メディアの報道に台湾は更に感激したようです。台湾の主要メディアは「これこそスポーツが持つ真の意味」と言いながら興奮しました。
しかし皆さんも知っているように日本の東北大震災の当時、韓国は国民義援金はもちろん、民間企業まで乗り出して日本を援助しました。台湾の国民義援金よりも何倍もの多くのお金が日本に伝えられたことを分かっています。今まで国際大会で日本ヌリクン、日本メディアがこれを回想して、韓国に感謝を表示しようというキャンペーンを行ったという消息は聞いた事がありません。話が逸れました。
スポーツの真の意味、すなわち試合を通じて各国が友情を確かめ、その試合を通じて各国がお互いに和合するならば、スポーツメディアも『フェアプレー』と『スポーツマンシップ』を守らなければならないでしょう。もちろんスポーツファンたちも無批判的に記事を受け入れてはいけませんね。
ソース:NAVER/パク・ドンフィ コラム
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=107&oid=295&aid=0000000941