『尖閣事件 中国側「海保が船長殴打」と言いがかり 政府は公表せず』
産経新聞 12月30日(木)9時22分配信
9月の沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件をめぐり、中国外務省が丹羽宇一郎駐中国大使に対し、「海上保安官が船長らを殴った」と主張していたことが分かった。複数の日中外交筋が29日までに明らかにした。海上保安庁は事件当時、国際問題に発展することを念頭に穏便な対応を取っており、日中双方にけが人も出ていない。中国側の主張は事実無根の「言いがかり」だが、政府は世間の反中感情の高まりなどを憂慮し、船長らを拘束する際の映像を公表しなかった。
複数の関係筋によると、中国側が「船長殴打」を主張したのは、9月25日に那覇地検が中国人船長を処分保留で釈放後、日中間の外交折衝の中だった。9月末に中国外務省に出向いた丹羽氏に対し、外務省幹部は「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は中国固有の領土」と強調した上で「日本の巡視船が故意に衝突し、不法に漁船と船長、乗組員を拘束した」などと非難し、日本の責任を追及した。
これに対し、丹羽氏は「尖閣諸島は日本固有の領土」との立場を説明した上で事実関係を反論。当時、中国の漁業監視船2隻が尖閣諸島周辺の接続水域(領海の外側約22キロ)内で活動していたことに抗議、退去しなければ対抗措置をとる可能性にも触れた。
双方の主張がすれ違う中、中国側は唐突に「日本の外務省は現場で何が行われたのかを知らない」と切り出し、衝突してきたのは海保の巡視船で、海上保安官が船長らを拘束する際に船長らに暴行を加え、不法勾留したとの見解を伝えたという。その後も原則論の応酬が続き、話し合いは物別れに終わった。
海上保安庁は事件発生直後の9月7日、事件に伴うけが人はいないと発表した。巡視船「みずき」の船長らも11月中旬、沖縄県石垣市の第11管区海上保安本部石垣海上保安部を訪れた自民党調査団に対し、「中国漁船の乗組員は驚くほどおとなしかった」と証言。船長らを拘束した場面も映像で記録していることも説明した。
衝突当時の映像はその後インターネットで流出し、「海保の巡視船が衝突してきた」とする中国側の主張は覆された。しかし、日本政府は拘束時の映像について「今後の取り締まり活動に支障を来す恐れがある」などとして今後も公表しない方針だという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101230-00000507-san-pol
『石原都知事が谷垣氏と会談「超党派で尖閣の調査を」』
産経新聞2010/12/21 01:14更新
石原慎太郎東京都知事は20日、自民党本部で谷垣禎一総裁と会談した。石原氏は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)について「国会議員が超党派で尖閣の事情や自衛隊の駐留の可能性について調べに行くべきだ」と述べ、尖閣諸島での自衛隊駐留に向け現地調査を行うよう要請した。
会談後、石原氏は記者団に「国会議員が国のためを思って行う行動を、政府が忌避するいわれはない」と強調した。
石原氏によれば、会談で谷垣氏は「積極的に考える」と応じたという。来年4月の東京都知事選や、菅直人首相と小沢一郎元代表の会談を含め民主党内の内紛などは話題にならなかったという。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/476548/