在日外国人も含む15歳以下の子どもの保護者に、子ども1人あたり毎月1万3000円を支給する
「子ども手当て」が26日、国会で成立した。そんななか、外国人を多く抱える自治体の窓口にはすでに
連日のように外国人が訪れ、「子どもがいればお金がもらえると聞いた」などと職員を困らせているという。
自治体の中には、法の改善を求める要望書を国に出すところも現れている。
東京都荒川区は人口約20万人のうち、1万5000人が外国人居住者(2009年3月1日現在)。
人口の実に約7%を占める。同区役所は最近、子ども手当ての受給を問い合わせる外国人への対応に
苦慮しているという。
児童手当・子ども手当ての給付申請窓口である子育て支援部の職員は「今月初めから外国人居住者の
問い合わせが目立つようになりました。窓口に直接押しかけてくる人もいます」と語る。
「来訪する外国人のほとんどは中国籍の人。友人と連れだって来たり、『子どもがいればおカネがもらえると
聞いた』と言ってくる人や、日本語が話せないのに『子ども手当て』とだけ書いた紙を持参してくる人もいます」
団地内にいた30代の中国人女性3人に聞くと、いずれも「児童手当の受給を受けている」と答えた。
吉林省出身で5年前に来日した主婦(32)は「来日してすぐに友だちが教えてくれた。コミュニティー内では
児童手当受給は“必須項目”です。川口市で外国人登録してすぐに申請しました」と語った。
一方、各自治体の担当者が頭を悩ませるもうひとつの問題が「不正受給」。現在の児童手当法では、
子どもの出生証明と子どもの監護、つまり実際に子どもを自らの収入で養っているという証明が必要だ。
だが、この証明方法が実にいい加減なのだ。
すでに児童手当でも、こうした問題が起きているのだが、今に至るまで放置されたままだ。
「今回、子ども手当てが始まるのを前に、厚生労働省に改善要望書を出しました。法律の不備を放置したまま、
いたずらに門戸を広げても不正受給が増えてしまうだけです」(荒川区職員)
その是非はともかく、「子ども手当て」による大混乱は必至の情勢だ。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100329/plt1003291201000-n2.htm