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バンクーバー 2009/03/23 07:22:46
チャンネル4の番組「ディスパッチズ」
従業員として潜り込んだ2人の番組製作スタッフが目の当たりにしたライアンエアーの安さの裏側にある衝撃の事実
まずはじめ、番組スタッフがスタッフのトレーニングに参加します。
安全に関係する単元を学習した後にテストをするのですが、そのテストの問題に関係する部分を教官が事前にメモを取らせた上、そのメモが読める状態(いわゆる「持ち込み可」ってやつですね)でテストをしているのです。教官曰く、「航空管轄の役所からはテストをしろとは言われているけれども、『持ち込み不可でやれ』という指示は受けていないので、この形式でやります。」とのこと。
その後の講義では「座席1Aの近くには飛行機の部品の一部となっているある金具があり、墜落の可能性のある非常時にはこの金属が落ちてきて1Aの人は死ぬ危険性があります。ですがもちろん乗客には(満席にできなくなるので)そういう危険性については知らせないように。ハハハ。」
次。ライアンエアーは飛行機の回転率を上げるために、空港に25分以上停止させないことを目標に、その間に座席の清掃、安全装備のチェック等を終わらせる必要があります。このスタッフが、「客席の下のライフジャケットのチェックはしなくていいの?」と仲間に聞くと、「ああ、したけりゃどうぞ。」
挙句の果てに、前のフライトで子供が飛行機に酔ってもどしてしまったとのこと。当然悪臭が漂っているのでそれの清掃をしないといけないわけですが、時間が無い。スタッフが同僚に聞くと、「ああ、アフターシェーブローションを撒いてごまかしとけばいいんじゃない?臭い消えたでしょ?」
さらには、非常時に出口から膨らんで出てくる滑り台。あの滑り台装置の空気圧が標準よりも少ない事を見つけたこの番組スタッフ。同僚に告げるも「機長には伝えたわよ。でも彼は見に来ないみたい。おかしいわよね。」・・・で、そのままフライト続行。会社には報告無しだったそうです。
さらに次。あまりに過酷な乗務が続き、フライトアテンダントがフライト中爆睡の様子が複数映し出される。下っ端のみならず安全担当の責任者まで・・・。
搭乗時の搭乗券とパスポートのチェックでは、「搭乗券とパスポートの名前が一致し、本人の顔をパスポートの写真が一致することを確認する」ことになっています。が、この番組スタッフが受けた指導では「パスポートを持っていることさえ確認すれば良い」となっていたそうで、実際顔写真のチェックをしていたら「遅すぎる」と上司から文句を言われたそうです。
理屈は、「パスポートコントロールを通ってきた人だから問題ないでしょ」だそうですが、その後でパスポートが他人と入れ替えられてたら余裕でパス、ということですよね・・・。
しかも、そもそも空港のスタッフの身分照会(犯罪歴など)もいい加減。
最後に、夜の最後の便で、機体に傷が見つかってしまい、乗客が乗ってしまった状態で空港で3〜4時間待たされることになった便。通常の航空会社であれば次の朝までフライト延期→ホテル確保、とでもなるパターンであったが、機長曰く「これは俺の判断できる問題ではない。フライトをキャンセルにしたら俺が首になる。とにかく許可が出るまで待とう。」
さらには、乗客が「せめて飲み物だけでも出してもらえないか。」と言ったのに対し、「ルールで地上にある間は飲み物は出せない(すぐに出発できるかも知れないから)。機長にはそれを曲げる権限は無い。」で却下・・・。結局この便は、夜中12時を過ぎてスタンステッド空港に到着したそうですが、何の補償・サービスも無かったそうです。
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