十一日の米紙ウォールストリート・ジャーナル(アジア版)は「日本は過去について
もっとすべきことはあった」としながら、「中国自身の歴史の歪曲(わいきよく)の度合
いは日本よりもはるかに大きい」と指摘。「中国は世界のなかで重要な地位を占める
ようになっており、政府には国民が世界を正しく理解し、恨みの感情で行動しないよう
にする特別の責任がある。日本に対して繰り言を言う前に、中国自身の歴史解釈を
見つめるべきだ」と強調した。
十二日の英紙フィナンシャル・タイムズは「日本が過去を正直に認め、無条件に
謝罪すべきだ」とする一方、「直接の問題は中国の指導者が暴力的な反日デモを
容認していることだ。日本の戦後の平和主義や経済面での中国への寛容さを
国民に知らせず、日本で歴史がゆがめられていると中国が訴えるのは偽善だ」と
指摘した。
十一日のフランスの保守系フィガロ紙は「日本の“修正主義者”への怒りを表明
することは真の民主主義への渇望を表明するより容易だ。共産主義体制では
ナショナリズムは常に欲求不満の方向を変える代替品としてイデオロギーの役に
立っている」と、中国政府がデモを利用しているとの見方を示した。
左派系ルモンド紙は、内政的には市場経済移行で生じた政府への不満が
「日本製品ボイコット」という象徴的な形で噴出し、外交的には常任理事国入りを
狙う「日本を否認」することで、「二十一世紀のアジアにおける唯一の強国である
意思」を示したと分析した。
ソース:産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050414-00000001-san-int&kz=int