ジーコ頭にくる…優勝消滅してビリ危機
歴代監督更迭のジンクス
巻(右)の長髪をうらやましそうに観察するジーコ監督の額がいっそう寂しくなった?(小倉元司撮影)
【大邱(韓国)5日=久保武司】負けたら、ビリ決定!! 東アジア選手権に参戦中のサッカージーコジャパンが追い込まれてしまった。
「全部、3つ勝つ」と今大会、全勝優勝を宣言して韓国に乗り込んできたジーコ監督。だが、ここまで1分1敗。4日の南北戦(韓国−北朝鮮戦)がスコアレスドローに終わったことで、日本代表の優勝は消滅した。この試合はともにシュートチャンスを外しまくるまれにみる凡戦。
韓国サポーターから韓国代表にむけてブーイングが起きて、北朝鮮代表には喝采(かつさい)をおくる異様な光景までおきていた。これでジーコジャパンの優勝が消えたうえ、参加4カ国で単独の最下位。
ジーコ監督は「アジアと対戦すると日本が同じ土俵に立てない」とボヤき節を連発。それも無理はないのかもしれない。なにしろ練習場やスタート時間にしてもすべてが韓国、中国、北朝鮮が優先されているからだ。きょう5日の練習場も「当初は、照明設備がないところを割り当てられた。おかげで新しい練習場を探すのに苦労した」(チーム広報)という。
それなら、昼間に行えばいいと思うだろうが、韓国でもここ数日は35度近い猛暑の連続。とても昼間に練習ができる状況ではない。
確かに勝負事は結果がすべて。とはいえ、ジーコ監督は韓国戦が大嫌い。満を持して5日に現地入りする日本サッカー協会・川淵三郎キャプテンによると、「ジーコは韓国戦だけはやりたくないという」と、これまで韓国からの再三あったオファーを蹴っていることを明らかにした。
なぜなら、これまで節目の日韓戦で、日本代表の歴代監督が更迭されていることを、ジーコ監督も知っているからだ。02年7月にスタートしたジーコジャパンは、これまで韓国と対戦したのは、わずか3試合。1勝1分1敗の戦績だが、7日の日韓戦が実に03年12月以来となる。日本代表が、これほど韓国と対戦しないのも実に珍しいことだろう。
そのジーコ監督は初招集組の1人FW巻誠一郎(千葉)をつかまえて、「おまえは髪が長くていいなぁ。オレも昔はたくさんあったんだぞ」と笑いをとっていた。ジーコ監督は、体に蓄積したストレスが頭部に表れるタイプ。韓国戦で、その額が、ますます寂しくならない結果を−ぜひとも願いたいものである。
引用元:ZAKZAK 2005/08/05
http://www.zakzak.co.jp/spo/2005_08/s2005080505.html