年間30冊は本を読む。基本的には遠征中の移動での読書が中心。
ブラッと本屋に寄って、面白いなあと思った本を手に取ったり、
知人に薦められたりしたものを読んだりしている。
昨年、読んだ本で一番、印象深かったのが『国家の品格』。
これは大学時代から親交のある知人の薦めによるもの。
まず、興味を引いたのが、著者が数学者であること。数学と国家論。
なかなか結びつきがないように思えるだけに興味をそそった。
去年は3月に野球の国際大会、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場したこともあり、この本が訴えたいことがよりよく理解できた気がしてならない。
日本人は積極的に英語を覚えようとしているけれど、その前になにか忘れてはいないか。
自分たちの母国語、国語をシッカリと勉強する必要があるのではないか。自分の国の歴史、文化を軽視して英語だけを覚えても真の国際人といえない。「キミの国はどんな国? どんな歴史を持っている?」と聞かれてまともに答えられないようでは、海外に出て恥をかくだけだ。なるほど、そうだなと思った。
私がWBCで感じたのは韓国、台湾、中国、そしてメキシコ、アメリカなど他国の人はすごく自分たちの国を誇りに思い、胸を張っているということ。それに比べて日本人はどうだろうか。
自分たちが日本人であることすら隠そうとしているように思えるときがある。それは本来のあるべき国際人の姿ではないと感じていた。
この本を読んで、そういった考えを持っているのは自分だけではないのだと再認識することができた。
この本はこれから海外に飛び出そうと思っている人にぜひ読んでもらいたい。自分の国の文化、歴史、語学をしっかりと理解し、誇りを持って世界に飛び出してほしい。
http://www.sankei.co.jp/books/ichioshi/070107/ios070107000.htm