防衛省は、平成31年度から陸上自衛隊が導入する垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ17機全機を、佐賀空港(佐賀市川副町)に配備する計画を立て、今月22日、佐賀県に要請した。
東シナ海などで力による現状変更を試みる中国を念頭に、離島防衛や沖縄の基地負担軽減に最適だと判断したからだ。
だが、現地で目につくのは、県内外の「プロ市民」らが配備反対を声高に叫び、今そこにある危機から目を背けようとしている平和ボケの実態だった。
(奥原慎平)
佐賀市の中心部から南へ12キロ。
平地が続く田園地帯を抜けると、有明海をバックに東西2千メートルの滑走路が忽然(こつぜん)と現れた。
佐賀県が管理する佐賀空港だ。
空港利用は平日で1日8便程度。
最近は中国・春秋航空や韓国・ティーウェイと、海外の格安航空会社(LCC)が相次いで就航した。
この静かな地方空港の周辺で、オスプレイ配備はどう受け止められたのか。
空港ビル前でタクシー2台が乗客待ちをしていた。
運転手の真木和子さん(60)は「長い景気低迷もあって、佐賀は中心部でさえ空洞化しているんよ。
自衛隊が駐留して、少しでもお金を落としてくれれば、にぎわいも増すんじゃない?」と期待を口にした。
今月23日、防衛省の武田良太副大臣が、オスプレイの佐賀配備を正式要請しようと佐賀県庁を訪れた際のことだ。
武田氏の乗った公用車は佐賀県庁の正門で、配備反対派に取り囲まれた。
「副大臣は来るな」「佐賀空港の軍用化反対!」
武田氏は佐賀県の古川康知事と県庁4階で面談したが、反対派100人の怒声は、面談終了まで続いた。
武田氏が帰り際に正門を通る際には、金切り声が庁舎内まで響いた
この光景は3年前もあった。
平成23年6月、玄海原発を巡り、当時、経産相だった海江田万里民主党代表が、再稼働への同意を古川氏に要請したのだ。この時も県庁前に横断幕が並び、「帰れコール」が起きた。
同じなのは様子だけではない。反対を唱える顔ぶれも似通っている。
全文はソース先で
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140731/plc14073109060005-n1.htm