対日経済審査報告書が指摘した二つ目の点は「日本の相対的貧困率は
今やOECD諸国で最も高い部類に属する」ということだ。
相対的貧困率とは国民を所得順に並べて、真ん中の順位(中位数)の人の
半分以下しか所得がない人(貧困層)の比率を意味する。つまり、中位の人の年収が500万円だとしたら、
250万円以下の所得層がどれだけいるかということだ。
OECD東京センターが発表した対日経済審査報告書の日本語概要では相対的貧困率が
「最も高い部類に属する」としか書いていないが、7月20日のOECD発表記者会見では
「OECD加盟国中、第2位になった」と表明した。
昨年、日本の相対的貧困率はメキシコ、米国、トルコ、アイルランドに次ぐ第5位だったが、
ついに“堂々たる世界2位”の格差社会になったというわけだ。
かつては1億総中流社会といわれた日本が2位になったことについて、
OECDは危険な状況であると強く警鐘を鳴らしている。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/44/index2.html