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高給マンションはゴミだらけ
市民プールは浴場に…。
中国移民に“占拠”された悲劇
かつて日本人商社マンに駐在希望地を聞けば必ずベストスリーに入ったカナダのバンクーバー。温暖で風光明媚なこの土地が、中国人移民を受け入れたばかりに、大変なことに。イナゴの大群のごとく、押し寄せた中国人は街を汚し、ルールを踏みにじり、そして……。
<中略>
しかし、パスポートは外国人になっても、彼らはあくまで「中国人」。あの手この手の「やりたい放題」で、現地人を駆逐し、世界中に「もう一つの中国」を作り続けている。
パンクーパー市に周辺都市リッチモンドやバーナビー市などを含めた地域は「グレーター・バンクーバー」と呼ばれる。人口は約二百十三万人。そのうち約四十万人が中国系移民だ。
なかでもリッチモンド市は人口の半数かそれ以上を中国系が占めている。すでに街の看板は中国語がメインで、英語の方が小さい。元日系スーパー「ヤオハン」の買い物客や、フードコートで軽食を取る人たちの九九パーセントが中国系という有様だ。
<中略>
「交通事故が増えた」
そう顔をしかめるのは、三十年近くリッチモンドに暮らす日本人。最近起きた事件について話してくれた。
「中国で贈収賄の容疑をかけられ、大金を抱えてリッチモンドに逃げ込んできた中国人親子がいます。ボンクラ息子はBMWを買ってもらい、同じような中国人の仲間と、夜中にカーレースをやり、途中で、警察官をひき殺してしまったんです。これまで、平和で安全だった街が……と、住人らは少なからずショックを受けました」
中国系の移民たちは、免許証は賄賂を渡して買うものだと思っているから、交通ルールを覚えようとすらしないのだという。
「運転が荒いので、すぐ中国系だと分かる。急にUターンするからそれを阻止するため、大通りの真ん中に花壇ができたほどです」(地元住民)
ぶつけられでもしたら、もっと大変。
「一族郎党、現場にいなかった人間までが目撃者として警察に出頭し、まことしやかにウソ証言をする」(同前)
公営プールでも近年、シャワールームが大混雑するようになった。原因は中国系の「入浴」。
「石鹸、シャンプー&リンス、歯磨きセットを持参し、素っ裸のまま体をゴシゴシ荒い、歯をガシガシ磨くんです。後ろに長蛇の列ができてもおかまいなし。白人系の人が、『いい加減にして!』と怒鳴っても、しらんぷりです」(バンクーバー在住の日本人)
トイレ問題も浮上。あるビルのトイレに貼られたポスターは、便座の上に靴のまましゃがんで用を足しているイラストと、その上に大きなバッテン印が。
「中国人は洋式トイレで用が足せないらしく、便座の上にまたがってやるから、便座に靴跡が残るんです。さらに、水洗の習慣がないので、流さないから、トイレが異様に汚くなる」(ビル管理会社関係者)
<中略>
美容院を四つ運営する日本人ディレクターは、「中国系移民が増えて売り上げは上がった」としながらも、こう話す。
「ベンツで乗りつけてくるリッチ層でも、ディスカウントには敏感です。それから、『自分の思い通りの髪型に仕上がっていない』とクレームをつけて、暗に値引きしろとか、無料にしろと迫ってくるパターンも目立ちますね」
ここ数年、偽造の紙幣やカードが使われる事件も多発し、偽札鑑定機を導入したともいう。
眺めが素晴らしい超高級コンドミニアムを購入したある中国人家庭は、家具のビニールを外さず、「太陽光線が家具や部屋を傷めるから」とカーテンも窓も締め切った状態で生活している。
「転売するときに、少しでも高く売ろうという魂胆でしょう」(不動産仲介業者)
不動産投機は中国人の十八番ではあるが、もう一つ民族的な趣味といえるのがバクチ。街中にはカジノが続々と出現している。
「昼間から、ブラックジャックで目の色を変えているのは、中国人のオジサンとオバサン。バンクーバーにはディーラー養成の学校があり、そこでトレーニングを積むのも中国系ばかり」(地元住民)
変化は大人の社会だけでなく、子どもにも及ぶ。
「中国人はおカネと同じくらい、教育を重視します」
そう語るのは、中国系新聞社の女性記者。彼女自身、上海で生まれ育ち、オーストラリア→カナダ移民という経歴の持ち主だ。
「でも、カナダ(西欧社会)と中国の教育方針のギャップは大きい。カナダの学校はリーダーシップを養うことや、個性を伸ばすことに力を注ぐのに対し、中国人はテストの成績とランキングにこだわり、子どもを競わせたがります」(同前)
その結果、バンクーバーの教育環境も、大きく変化してしまった。
「いまや奨学金をたくさん貰って大学へ進学する生徒の名字はチャン、ワン、そしてリーなど圧倒的に中国系です」(公立校へ通う娘がいた地元住民)
<中略>
さらに、「職住近接」ならぬ「学住近接」が中国系の特徴であることも、白人系住民にとっては悩みのタネだ。イギリスの伝統や格式をくんだランキング上位の名門私立校の多くは、白人系富裕層が居住してきた高級エリアにある。そこに子どもを入学させた中国系移民たちが、住居も近くに求めるからだ。アイリーンも娘のために、ガールズ・スクールの近所にキャッシュで一軒家を購入している。
そのため、いまや名門校やランキング上位校をヘソとする周辺の環境と民族構成が変わりつつある。
このような変化がありながら、なぜ、カナダはこれほど大量に中国系移民を受け入れているのだろう?
それは日本にとっても他人事ではない。
「世界は人間の奪い合いをやっている。いい人材がカナダに必要」とブリティッシュ・コロンビア大学の学長が言うように、カナダにおける人材不足の問題は深刻だ。それは優秀な人材が待遇のいいアメリカにどんどん流出してしまうからだ。例えば医師はカナダよりも報酬の高いアメリカの病院での勤務を望む。看護師もIT関連もしかり。
さらに、高齢化社会に突入したカナダが、産業を活性させ景気の好転を目指すには、どうしても若返りが必要になる。とすれば働き盛りで消費能力の高い移民、富裕層で投資や消費意欲の高い移民を歓迎するしかない。短期的にはバンクーバー五輪を控え、サービス業の従事者が圧倒的に不足、という問題もある。
こういった需要と供給にぴったり合致したのが、改革開放経済で海外に出るチャンスを得た大陸からの中国人だった。
彼らの流入で、確かにカナダ経済は活性化した。特に不動産はバブルを引き起こし、〇二年から昨年末までの五年間は、カナダ有史以来の未曾有の上昇率を記録。平均二倍以上に跳ね上がっている。
<中略>
「三年ほど前、この物件を一カ月で二十組ほど案内した際は韓国系が十八組、中国系が二組だった。ところが昨年夏に売り出された物件の案内は九〇%以上が大陸出身の中国人だった」(別の不動産仲介業者)
ここが注目された背景には、大学周辺が高級エリアで、かつキャンパス内にある公立校のレベルが高く評判だったから。前述の「学住接近」の格好のターゲットになったこともある。
しかし、副作用も大きかった。それは、街並みが変化し、汚くなったということだけではない。民主主義国家であるカナダでは、市民権を獲得しさえすれば、政治の世界にも口出しできるからだ。
バンクーバー島の南端、ビクトリア市の市長は中国系、リッチモンド市の地元有力議員も中国系で、国政にもかかわっている。
「中国語なまりのすごい英語でも、選挙に勝てる。数の論理に愕然とした」(白人系カナディアンを夫に持つ日本人女性)
また、某メーカーの日本人女性社長はこう警鐘を鳴らす。
「日本人は順法精神があり、その国のルールを守る反面、『政治はお上に任せればいい』という考えで参加しない。中国系はそうではない。やりたい放題やっておいて、自分たちがマジョリティになると、こんどは自分たちに都合のいいルールを決めて、押し付ける。いまや人数も増えており、同じ利益に向かって団結するため、カナダ社会の影響力も増している」
そのいい例が、あるマンションのオーナー組合に起きた異変だ。このマンションは毎月の共益費だけで千ドル(約十万円)を越える高級マンションで、もともと、白人系富裕層が主な住民だった。
「そこに中国系住民が入ってきたのですが、ゴミを踊り場に雑然と放り出したり、外からの美観を考えて、窓は白いカーテンかブラインドと決められていたのに、勝手に真っ赤なカーテンを下げたりして、組合で問題になっていました。しかし、彼らは聞く耳を持たなかった。それが、どんどん中国系住民が増えた結果、ある日、オーナー組合の過半数を抑えてしまい、マンションの内規を変えてしまったのです。共益費はカット、それまでいた管理人もクビ。たまりかねて、白人系の住民は出て行ってしまった」(前出・大手不動産仲介業者)
同じことが、政治レベルでも起きる可能性がある。
数の論理でムリを押し通す中国人のやり方は、一党独裁の中国にいたときには通用しなかったのに、民主主義の発達したカナダに来れば、まかり通ってしまう。
北京五輪と二〇一〇年の上海万博を無事に成功させてあげることで、中国が先進国の仲間入りを果たし、日本にとっても付き合いやすい相手になる――そんなノンキなことを主張していたメディアもあるが、それは、あまりにトンチンカンな願望ではないか。
中国人が豊かになればそれだけ、世界中に「新しい中国」が出来、数の論理とカネの力で災厄を振りまくだけなのである。
中国人の世界規模の大暴走は始まったばかりだ。
週刊文春08年7月31日