「手術は無料」と聞くと誰もが喜びますが、無料の裏にはやはり良くないことがあるものです。そしてカナダ医療におけるこのWaiting Timeの長さは政治問題でもあり社会問題でもあります。そのため州レベルでも連邦レベルでも常に議論になる問題です。カナダの医療はPublic Health Care Systemという概念ですから、金持ちにも貧乏人にも平等に医療を提供するという立派な考え方ですが、患者が痛い思いをしてもすぐに手術をしてくれないという部分は納得できません。そしてカナダ人医師の中には、もっと給料をたくさんくれるアメリカの病院に移る人も少なくないそうです。(これは私の個人的な意見ですが、やはり患者も10〜20%ぐらいの医療費は払うべきだと思います。その代わり、すぐに手術をしてもらえるように)
どっちがいいかは、その人の考え方によります。先日”Sicko”の監督Michael MooreがCNNのLarry King Liveに出演して「アメリカの医療システムよりもカナダの方が優れている」と言ってました。私はそれを聞いていて、ちょっと首を傾げたくなりました。カナダの実情を知らない人の発言だと思います。(もちろん医療費が無料という点はいい部分ですが・・・)
トピ主さんの考え方は所謂All or Nothingの考え方で「カナダに住むことが100%正しくて、日本には良いところ全くなし」ということなのでしょう。日本もカナダも言論の自由と思想の自由が認められているので、何を言おうとあるいは何を書こうとその人の自由ですが、それはあまりにも極端な考え方だと私は思います。何事もバランスが重要ですから。(例えば、私は政治思想に関しても極端に左に寄ったりあるいは極端に右に寄ったりするのを嫌います。やはりバランスが重要ですから)