ここで仕事を探していらっしゃるみなさんは、労働基準法をご存知ですか。考えたことなかった、という方も多いのではないでしょうか。以下にリンクを示しておきますので、一度時間をとって読んでみてください。英語が苦手なら、日系コミュニティーなどに聞けば日本語で教えてくれるかもしれません。
http://www.labour.gov.bc.ca/esb/esaguide/#9
基本的には、長時間労働をしたらその分はちゃんと多めに払ってもらってください、ということと、スタチュトリーホリデーという休日には(資格があれば)ちゃんとその日の賃金を払ってもらう、ということです。残念ながら、カナダのいろんな規則を知らない日本人の若いワーキングホリデーの人たちだけを雇い続けている会社がたくさんあります。小さい会社だと人件費が大変なので気持ちは分かるのですが、はるばる外国にまで来て、知らずに非合法の低賃金で長時間労働をして貴重な一年を過ごしてしまうのはもったいないと思うのです。
残業代を払わない、休日賃金を払わない、というほかに、トレーニング中に辞めたら払わないとか、例えば9時8分まで働いたら9時までしか払わないとか、そういうことをする会社もあります。休憩時間についても、12時間労働で15分が2回だけ、ということをする会社もありますが、非合法です。また、商品を壊したら給料から引くというのも同じく非合法です。
小さな会社のオーナーが個人的な用事で使い走りをさせるのも合法ではありません。実際にはちょっとくらいはやってるのが普通ですが、私が働いていた会社(お土産屋)では、オーナーがスタッフにポルノ雑誌を買いに行かせたりしていました。日本人の若い子は劣悪な条件でもおとなしく働くことが多いので、無知のためにつけこまれないようにしてください。英語ができないから雇ってもらっただけでも有り難い、と思っていると、足元を見られます。
ここを見ている人でまだ日本にいる人は、来る前にしっかり英語を勉強してカナダのことも調べて、そして何よりもちゃんとお金を貯めてきてください。カナダは出稼ぎにくるところではありません。物価は日本と同じ程度に高いですし、英語が不十分なワーキングホリデーの人たちが得られる仕事は基本的に最低賃金です。英語がカタコトの移民が経営している小さな会社(お店やレストランが多い)で「雇ってもらえる」と、接客のためのきちんとした英語を学ぶこともできずに終わることが多いです。日本人ばかりを好んで雇う移民経営の会社の場合は、特に気をつけて最初に条件を確認してください。
せっかくのワーキングホリデーを有意義に過ごすためにも、ただただ生活のために非合法の使い捨て労働者になって「何しに来たんだろう」と思うことのないよう、十分な準備をしてください。