たとえば、そこにネコがいるとします。日本人は、まずネコというたんご cat を思い浮かべて、それに a をくっつけようとします。そうすると、 cat につく冠詞は何か?という問題になってしまいます。
しかし英語話者はそういう風に冠詞を選んでいるのではありません。
まず、そこに1つの何かがある、それはネコだ、という認識の過程を踏みます。つまり、そこに何かがある、という時点で a を選んでいるということです。a と言った時点では、それが何かはわかりませんが、とにかく a で言い表せる物体(1つの何か)であるというカテゴリーを認識しています。その、1つの何か、は cat だ、とそのカテゴリーを狭めるわけです。
英語話者は、言いたい単語が出てこない場合でも、冠詞だけは先に出てきます。"This is a.... a.... a.... (この冠詞は「エイ」と発音されることが多いですね)"と言葉を探している場面には良くでくわしますね。
つまり、単語がわからなくても、そのカテゴリー分けだけは(既知のものなのか、数えられるものなのか等)は頭で出来ているわけです。