フランス北部カレー(Calais)で、公園で遊んでいた少女(9)が母親の目の前で男に誘拐され、約1時間半後に遺体で発見される事件が起きた。ポーランド人の男(38)が少女を強姦、殺害したことを認めており、フランス社会には衝撃が走っている。
事件が起きたのは15日午後3時半ごろ。捜査によると、被害者の少女は小さな公園で友達と遊んでいたが、容疑者の男が赤い車を止めてビールを飲もうとしたのを見て、近寄って水鉄砲で水をかけた。容疑者は、少女の体をつかんで車に押し込み、近くの森に連れて行って性的暴行を加えたうえで殺害したと供述している。誘拐時、公園には少女の母親を含む複数の人がいた。
少女は午後5時ごろ、警察によって森の中で裸の遺体で発見された。鑑識の検査で「性暴力を受け、絞殺された」証拠が確認されたという。
警察は少女の遺体発見現場の近くで赤い車を発見し、近くにいた車の持ち主の男に職務質問したところ、すぐに少女殺害への関与を認めたため逮捕した。男は酒に酔っていたという。
容疑者の男には数々の犯罪歴があり、強盗と恐喝で有罪判決を受けフランス国内で服役していた。2009年6月にはカレーに住む別の9歳少女の寝室に侵入し、刃物を向けて脅したとして欧州全域で指名手配された。男の身柄は昨年3月にポーランド当局に引き渡されたが、仏検察当局によると15日朝にフランスに戻り、英国にいる姉妹を訪ねて旅行をする計画を立てていたという。
カレーでは16日夕方、少女を追悼する行進が行われ、地元当局によると推計で5000人が参加した。
AFP=時事 4月17日(金)17時28分配信
■人身売買の恐怖
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