■「ALICE」 助けを待つな! 銃乱射事件の新マニュアル■
by
3児の親
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無回答 2012/12/14 14:25:00
アメリカが銃社会だから危険、と思いそうだけど、日本でも小学校に乱入して殺傷する事件がありましたもんね。
そこで、気になる記事見つけました。
■「ALICE」助けを待つな! 銃乱射事件の新マニュアル■
米国の学校で、銃乱射事件に備えて生徒らに、犯人の侵入阻止や脱出、場合によっては反撃など、能動的な対応を教える動きが広がっている。
身を隠し警察の到着を待つという従来の一般的なやり方では、撃たれやすく、むしろ危険だというのだ。
米国では銃乱射事件が起きると銃器の販売が増える。自分の身は自分で守るとの発想だ。
■「助けを待つ」ではだめ
米公共ラジオ(NPR)によると、新マニュアルは「アリス(ALICE=alert, lockdown, inform, counter, evacuate)」と呼ばれ、全国でこれまでに小学生から大学生まで少なくとも160万人が講習を受けた。
学校内で銃乱射事件が起きた場合、従来の一般的なやり方では、警報を鳴らし、警察に通報し、教室に鍵をかけ、職員・生徒らは机の下などで息をひそめる。こうしていれば、到着した警察官は犯人は誰か(隠れていない者)をただちに知り、撃退することができるのだ。
だが、じっとしている職員・生徒は銃撃の標的になりやすい。
2007年4月にバージニア工科大で起きた銃乱射事件では、犯人は1人(学生=現場で自殺)だったが、32人もの犠牲者が出た。人を射殺するのは簡単なことではない。元教師で元警察官のグレッグ・クレインさんは「職員・学生が動かないから、狙いやすかったのだ」と指摘した。
■大勢の「口撃」が有効
「アリス」では、犯人の侵入阻止のためのバリケードの築き方、安全な場所への脱出の仕方などを指導する。反撃は最後の手段だ。
逃げるにせよ、反撃するにせよ、その際、テニスボールなど手近にあるものを投げよと教える。犯人の気をそらせるのだ。
学校内での銃乱射事件はたいてい、犯人の数より職員・生徒の方が圧倒的に多い。大勢の職員・生徒が騒いだり、怒鳴ったりするのも被害を最小限にとどめるのに有効だという。
クレインさんは「生徒にこうしろと指示するのではない。こういうこともできるのだと教えている」という。危機的状況を打開するための選択肢を提供するのだ。
「アリス」には反対意見も多い。小中学生が銃乱射事件に直面して、適切な判断ができるのか、その責任を負わせられるのか。「反撃した子供が犠牲なったとき、アリスは終わるだろう」との反対意見もNPRは紹介している。
コロラド州デンバー郊外オーロラの映画館で今年7月、銃乱射事件があり、12人が死亡、58人がけがをした。現場は1999年4月、銃や爆発物を持った2人の生徒が押し入り、生徒ら13人を射殺したコロンバイン高校からそう遠くない場所だった。
米大統領選の第1回のテレビ討論会は今月3日、デンバー大で、内政をテーマに開催され、地元での2つの銃乱射事件の犠牲者の遺族らから、銃規制を取り上げるよう要望が寄せられたが、2人の大統領候補者の間で議論になることはなく、遺族らをがっかりさせた。
映画館での銃乱射事件後、コロラド州で銃器の購入希望者が増えたことが、購入に必要な身元照会の件数増から分かった。
自分の身は自分で守るとの発想が米国では根強く、「アリス」も同じ発想だ。
乗っ取り機がテロに利用された2001年の米中枢同時テロ以降、ハイジャック犯への機内での対応マニュアルは必ずしも「服従」ではなくなった。銃乱射事件への能動的対応を含め、賊への反撃が強調されるようになったのは、同時テロがきっかけとの指摘もある。
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