http://www.jgnn.net/ls/2011/12/post-3495.html
●57.乳児用の粉ミルクから放射性セシウムが検出されたと報道がありましたが、どのくらいの量なのでしょうか?
・12月6日に放射性セシウムの検出が発表された製品は、離乳を開始した9か月以降の乳幼児が飲むミルク、いわゆるフォローアップミルクでした。この製品の対象となる月齢の乳幼児が一日に飲むミルクの量の目安は400ml〜700mlで、これは製品56〜98gに相当します。
検出された放射性物質の最大量は、粉ミルク1kgあたり、セシウム134が14.3ベクレル、セシウム137が16.5ベクレルでした。この製品を対象となる月齢の乳幼児が、製品の一日の摂取目安の量を飲んだ場合、9か月の子どもの場合預託実効線量(*1)で約0.07マイクロシーベルト、1才の子どもの場合預託実効線量で約0.03マイクロシーベルトとなります。
仮に製品出荷時の9月(*2)から、検出の発表があった12月までの3か月間、この最大量のセシウムが含まれる製品を、製品摂取の目安量を毎日飲み続けたとすると、最大で放射線の量は預託実効線量で約6.7マイクロシーベルトとなります。
この計算で求められた放射線量は、平時の公衆の年間線量限度(1ミリシーベルト(*3))と比較しておよそ150分の1程度です。メーカーが公表している検査結果によると、同時期に製造された同じ製品でも多くが放射性セシウムは不検出(検出限界値未満)となっており、実際には上記の計算結果よりも大幅に、放射線量は少なくなると予想されます。
なお、製造から出荷まで5ヶ月以上経っていますので、半減期が約8日と短いヨウ素131が、もしセシウムと同じように混入したとしても、出荷時点において既に無くなっていると考えられます。