>>>>これはね、文化習慣・マナー・文化様式スタイルの領域の問題なんですよ。
>↑
>ここのところを詳しく教えて欲しいです。
詳しくも何も、文化が違えば、どうすることが「良いこと」とされているかが違うということは、お判りですよね。
たとえば儒教の国は、年長者優先という文化があるので、韓国では年長者が箸をつけて初めて若いものが箸をつけるというテーブルマナーがあると聞きました。でもこれは、年長者が「俺は偉いから待ってもらって当然」と思ってるわけでなく、その場ではそうするのがマナーだと教えられて育ってきているからでしょう。
欧米のキリスト教圏では、基本的に、善悪やマナーの基準は聖書がもとになります。お年寄り、子供、女性を優先するという教えから発展して、女性へのマナーも発展してきたわけです。
私も以前、男友達とスーパーに買い物に行って、私が重いカゴを持っていたら「ボクが持つよ」と言ってきたので、悪いと思って「自分で持てるから」と断ったのですが、何回も「君が持てるのは判ってるけど、一緒にいるのに、男のボクが手ぶらで、女の君が重いカゴを持っているのは、恥ずかしいんだよ。お願いだから持たせてくれ」とお願いされました。
これも一種のマナー・文化で、思い込みとまではいきませんが「男性は重いものを持つべき」という教育を受けていたからだと思います。
マナーやエチケットは、良し悪しではなく、その国の文化や宗教にも関わってきますので、マナーブックやエチケットブックを読めば、少し大げさですが、何となくその文化が何を大切にしているかが判るような気がします。
たとえばこのサイトなんかは参考になりますよ。
http://www.cai.org/bible-studies/manners-etiquette
たとえば、ここの In public のエチケットの最初に
「Always introduce yourself and others」
と書いてありますが、確かにこちらの人は、私たちからしたら必要ないと思われる場面でも、自分の名前を名乗って自己紹介する習慣がありますよね。
こういう小さなことでも、文化の違いというのはあるわけです。
この in public の項目の二番目に
「•Be helpful. Open doors (regardless of gender). Men should always open doors for women. (HEBREWS 13:16; 1 PETER 3:7)」
というのもありますし、
「•A man should always offer the woman to enter a room first. (1 PETER 3:7)」
「•When leaving a place, men should help the women to put on their coats/jackets. (1 PETER 3:7)」
というのもあります。
このマナーを、女性をバカにしてるとか、弱者扱いして不愉快だ、とか思うのは、個人の自由ですし、そう思うことは別に悪いことではないと思います。
でもキリスト教文化では、昔から上記のようなことをマナーとして教えられてきた、ということは知っておいて損はないと思いますし、そのマナーやエチケットを日常生活に普通に受け入れている人に対して「何でそうなの?おかしいじゃない」と言ったところで、「これがマナーだから」と言われるだけの話です。
儒教の国で、お年寄りを敬うマナーがあったとして、老人だから敬えってのはおかしい!年とってるから偉いって考えは、もともと間違ってる!と言ったところで、だからといって、昔から様式的にマナーとして確立してしまった習慣を、君の国の習慣はおかしいから止めろ、とは言えないでしょう。
それと同じで、女性を助けろってのはおかしい!女性だってドアくらい開けられる!と言ったところで、ドアを開けることが様式的なマナーとして確立してしまっている社会では、それが道徳的にスマートなマナーだと教えられ確立してるからやっているわけであって、よそ者が「君が昔から教えられてきたマナーはおかしい、止めろ」とは言えません。(もちろん、自分の文化で、自分がそう教えられてきて、自分が「おかしいから止めたい」と思って、自分で止めるのはアリだと思います)
もちろん、エチケットもマナーも日々変わってきます。特に今のように文化が入り混じって地球が小さくなっているような時勢では、土地のマナーを知らない人や、違う価値観を持つ人がいてもおかしくないです。
しかし国や文化によって、良しとされてきたマナーや文化習慣が存在することを理解し、違う文化から来たのであれば、そのマナーや方法について、あまり非難めいたことは言ったりしないほうが良いと思います。