◆ ロシア極東開発の新政策が急速な展開。
12月の◆ ウラジーミル・プーチン大統領による年次教書演説で、極東開発はロシアにとって21世紀の国家的優先課題であると明示された。
ひと皮向けたロシアの極東開発政策「新工業化派」の若手たちによる獅子奮迅の働きに注目を
ロシア極東開発の新政策が急速な展開を見せている。きっかけは昨年9月。
1975年生まれでそれまで行政経験が全くなかったアレクサンドル・ガルシカ氏が連邦政府の極東開発大臣に抜擢されてからだ。
これに先立つ同年8月にはユーリー・トルトネフ連邦大統領補佐官(1956年生)が副首相兼極東連邦管区大統領全権代表に任命されている。トルトネフ副首相が後見役を務め、ガルシカ極東開発相が政策を立案、推進する形が作られた。
★ オホーツク海で油田開発 国際石油帝石、ロシア国営と共同で
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2900D_Z20C13A5MM0000/
新戦略を策定した極東開発省
それ以前のロシア極東政策は、ハバロフスク地方知事を18年間務めたヴィクトル・イシャエフ氏が極東連邦管区大統領全兼代表と極東開発大臣を兼務する形で担っていた。
しかし、極東では経験豊かな大政治家として知られたイシャエフ氏も、中央政界では実力を発揮して十分な結果を出すことはできなかった。
当研究所の平成25年度外務省外交・安全保障調査研究事業(総合事業)「ロ
シア極東・シベリア地域開発と ★日本の経済安全保障」の成果として取りまとめたものです。
2012 年5 月に3 期目をスタートさせたプーチン政権は、最重要政策課題の一つに極東・
シベリア地域の開発を掲げました。21 世紀に入り、国際政治や世界経済の重心がアジア太
平洋地域へと移りつつあるなか、ロシアもまたヨーロッパとアジアにまたがる大国として
この地域に積極的に関与してゆこうとしています。ダイナミックに発展するアジア太平洋
地域の成長ポテンシャルを取り込み、地域大国としてのプレゼンスを確保してゆくために
も、極東・シベリア地域の開発は不可欠であるとロシアの指導部は考え、「東方重視政策」
を展開し始めています。 〜♪