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No.1769
白人男性結婚相手紹介
by .. from バンクーバー 2006/05/04 00:13:26

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Res.1 by 無回答 from 無回答 2006/05/09 08:28:32

幼児死体遺棄の容疑で逮捕拘留されていた
藤井理絵容疑者の公判

事件を報道した 地元カルガリーの日刊紙

     幼児死体遺棄の容疑で逮捕拘留されていた藤井理絵容疑者(23歳)に対して、8月15日の公判で、あらたに第二級殺人の容疑がかけられた。このSecond degree murderとは、「計画的ではないが殺意のあった殺人」を意味する。
 カナダの殺人容疑には、first degree murder、second degree murder、manslaughterの三種類がある。Second degree murderは、First degree--殺意があってかつ計画的犯行とみなされる殺人--よりは軽いが、Manslaughter--殺す意志はなかったが結果 的に殺してしまったという衝動的殺人--よりは、はるかに重い。しかも、英文の報道を見ればわかるが、1人を殺したというだけでなく、2人ともを殺意をもって殺した、という容疑だ。(Two counts of second degree murder)
 弁護士によると、藤井容疑者は、8月15日の出廷に先立って、先にかけられていた死体遺棄の容疑を認める方針だったという。もし、死体遺棄だけの罪ならば、藤井容疑者は、すでに4ヵ月を拘留所で過ごしたとみなされ、すぐにでも日本に送還されるものとされていた。そんな矢先の、殺人容疑だった。
 先日の法廷では、藤井容疑者の、懸命に平静を装おうとする様子がうかがえた。
 フジイ容疑者の名前が呼ばれてから彼女が被告席に現れるまで、3分くらいの間があっただろうか。ガラスで遮られた被告席の向こう側、開いたドアの脇に立つ看守が、繰り返し、Keep walkingと藤井容疑者を促す声が聞こえた。詰め掛けた報道陣が息を飲んで見守るなか、意を決したように足早に入室したフジイ容疑者は、まもなく、ストンとベンチに腰をおろした。彼女の一挙手一投足に視線が注がれる。法的な専門用語がよく聞き取れないせいもあるのか、時折、弁護士から手短に説明を受ける藤井容疑者は、2〜3度両親の座っている方向を見ただけで、始終無表情のままだった。被告席から一番遠い最後尾の席をとった藤井容疑者の両親もまた、表情を崩さず、じっと成り行きを見守った。
 彼女の公判が終ると、ほぼ満杯だった傍聴席の約7割が一斉に席を立った。地元テレビ局を始め、トロントスター、ロイター通 信、とあらゆるメディアの記者が取材にきていることも、今更ながら、この事件への関心の高さをうかがわせる。両親が法廷を出る際、いくつかのメディアが執拗に後を追った。
置き去りにされた遺体  この事件は、去る6月5日、1歳3ヶ月になる男の子がアパートの一室で腐乱死体で発見されたことから始まった。遺体発見の翌日、母親であ
ドミニクの遺体が放置されているのが見つかった カルガリーサウスウエストのアパート

る藤井理絵容疑者が、カナダ人の友人に付き添われてカルガリー警察に出頭。つづいて、警察と消防が、彼女の供述に基づいて生後3カ月の長女の遺体捜索を開始。ポリ袋に包みボー川(Bow River)へ捨てたのだという。
 母親が日本人、しかも不法滞在の留学生だったということで、事件は全国ニュースとなった。遺体の第一発見者は、家賃を回収しに来た大家さん。異臭がするので警察に通報したという。同じアパートに住む住人の「狂ったように泣き叫ぶ赤ちゃんの声が数日続いていたと思ったら、4〜5日前からピタリと止まった」という証言が、さらに人々に衝撃を与えた。流れが速く水量も多いボー川での長女の捜索は難航し、いったん打ち切られたため、ジェミナイちゃん(日本名・美花ちゃん)の行方はいまも分かっていない。1歳3ヶ月の長男ドミニクちゃん(日本名・龍くん)の死因も公表されないまま、理絵さんは死体遺棄の容疑で逮捕され、精神鑑定のため病院に収容された。2ヵ月に及ぶ精神鑑定の結果 、彼女は裁判に耐えられる精神状態である、と判定された。
 藤井容疑者は、4年前、高校を卒業と同時に語学留学のために渡航し、マウントロイヤルカレッジのESLで学んでいた。いつ頃学校に行かなくなったのかは定かではない、が、成人式のために一度日本に帰国した彼女はその後、観光ビザでカナダに入国している。ほどなく、子供の父親であるカナダ人男性ピーター・ブラウンさんと出会い、同棲。結婚はしておらず、長女ジェミナイちゃんが産まれた前後二人は別れている。この男性は、ドラッグ・窃盗などの犯罪暦をもつホームレスの男性で、フジイ容疑者が逮捕された時には、ピーターさん自身も窃盗その他の軽犯罪で警察に追われていた。藤井容疑者は、このピーターという男がホームレスであったことを知っていたという。ピーターさんは安定した職についておらず、2人は藤井容疑者の両親からの仕送りで生活をしていた。
 藤井容疑者の両親は、娘が出産していたことを知らなかったという。共働きのご両親は、4年間、何も知らないまま仕送りを続けていたことになる。事件について連絡を受けて初めて、孫が2人もいたこと、その孫が2人とも亡くなってしまったこと、さらに娘がその死に関わる容疑で逮捕されたことを知った。
 藤井容疑者の両親は、彼女を初めてカナダに出す時、カルガリーまで同行し、学校・住居などの状態をきちんと見届けている。カルガリー空港近くのホテルの一室でお会いした藤井容疑者の父親は、「理絵は昔から手のかからない、何でも自分できちんとできる娘でした。信用しておりました。こんなことになるとは、夢にも思いませんでした」と、憔悴しきった様子だった。
叱られたことのない今時の若い日本人  今回の事件について、何人かのカルガリーの日本人留学生に話を聞いてみた。
 21歳のSさん。Sさんは、高校卒業した後、大学進学せずカナダに語学留学に来た。大学進学のため2年あまりESLに通 っているが、なかなか思うようにTOEFLの点数がとれない。この2年間で語学学校を3回変えた。最近の彼女は、とにかく大学には行きたいのだけど、何を勉強したいのかわからない、と悩んでいる。
 カナダの男性は日本の女性がうっとりするような接し方を心得ている、とSさんは言う。
 「日本には、レディーファーストってないじゃんね。ドア開けてくれたり、シートベルトしめてくれたり。慣れてないから、そういうことされると、お姫様気分になっちゃう」  彼女はさらに「白人ってカッコイイ、みたいなイメージあるよね」と付け加えた。白人のボーイフレンドを持つことで、私はみんなと違うのよ、英語ができるのよ、という優越感を得るという。
 Rさんの事件に対しては、「子供できちゃった、かわいいから欲しい、で、産んじゃった、したら、超、大変だった…なんじゃない?親には、ある程度育ててから言おかな、みたいに思ってたとか」と彼女の言葉で語ってくれた。Sさんも、過去に2人のESL学生がカナダで妊娠してしまった例を知っているという。
 カルガリー在住3年、寿司店で働くワシヤマ・ヤスヒロさん(24歳)は、現代の若者は、親と非常に希薄な関係しかもっていない、と言う。「僕の世代と僕より若い世代は、親から、まったく叱られたことのない人が多いんです」
 今の典型的な若い世代がキレやすいのは、親との「気持ちのコミュニケーション」がとれないまま、自分のことを本当に思ってくれているという実感がないまま、大人になってしまうから、とワシヤマさんは言う。今回の事件は、藤井容疑者の思慮のなさが根本的原因、と考える。
 「希薄な親子関係しかないから、自己の確立ができない、要するにみんな幼稚。子供なんです」  藤井容疑者は島根県の小さな田舎町出身。高校時代は、生徒会の役員もしていた、活発で友達も多い明るい女の子だったという。それは事件後、藤井容疑者の高校時代の同窓生が彼女に寄せた多数のメッセージからもうかがえる。(プライバシーのため、実名は伏せた) 「りんクンの1人で頑張ってきたことの大変さや孤独だったのかと思うとすごく切なくてどうしようもない感じがする」 「今でも全然りんクンに対しての感じは変わってない。ほんとに。今日本に帰ってきても元気?って感じぐらいに。今から色々裁判とか大変だろうけど、しっかりとした気持ちを持ってその期間を過ごして欲しい」 「日本で皆心配してるし、一日でも早く戻って来れるように応援してる」 「でも、なんつーかりん君が生きてて良かったなって。一番の辛いところは、カナダという異国で、一人だったんだなということが、こういう結果 になってしまって、残念だし、やりきれん」 「りんくん,ほんまつらかったし今もしんどいやろな…自分のことのように私も辛い」
 日本人の友人がまったくいなかった藤井容疑者の、カルガリーでの生活を知る日本人は、おそらく、ただ一人、藤井容疑者と中学・高校の同窓生だった友人タキヤマ・アキコさんだ。アキコさんは、2000年の12月から新年にかけて、藤井容疑者に会いにカルガリーに来ている。藤井容疑者がジェミナイちゃんを妊娠中の時だ。アキコさんは、2人の間には激しい口論が絶えなかった、と証言する。「ピーターが壁をバーンと叩いて、怒鳴っていたのが聞こえて、日ごろから暴力を振るわれているな思った」とアキコさん。
 「2人の子供の世話と、生活のやりくりの一切を背負ってて、遊びに行くことも全然出来なくて、相当ストレスが溜まっていたと思う」
「よい家庭を築こうとがんばったよ」  藤井容疑者は、実際会って話してみると、ごく普通 の素直な感じの、礼儀をわきまえた女の子だった。
 「生活費から子育てまで、ピーターはすべて私に任せきりだったんだよ。服もみんな私が買ってあげて、生活費だって全部私が出してあげて。ピーターなんて一銭も入れてくれたことなかった」と藤井容疑者。彼女の口座から勝手にお金を引き落とされたこともあり、それで家賃が払えず、その当時住んでいたアパートから追い出されたこともあるという。藤井容疑者は、過去に2回Women’s Shelter(緊急時に女性が避難し短期間生活することが出来る施設)にお世話になっている。
 何日も家を空けたまま、帰ってこなかったりしたことも度々だった彼。何故そんな男と別 れなかったのと聞くと、そんな彼でもとても好きだったし、子供のために父親がいた方がいいと思った、と彼女は答えた。藤井容疑者が、最終的にピーターさんと別 れる決心をしたのは、彼がドラッグに手を染めているとわかったからだという。
 藤井容疑者の次の裁判は、8月31日。彼女が2人の子供の死に法的に責任を負うかどうかは、これから裁判で明らかになることだ。ただ、理由はどうであれ、重い事実は、2つの尊い命が失われたということ。そして、母親である藤井容疑者は、失われた命の重みを一生背負って生きていくのだということだ。
 「子供を産んで初めて父さん・母さんのありがたみがよくわかりました」と、両親に宛てた手紙に綴った藤井容疑者。
 これから彼女が強く前向きに生き抜いて、幸せをつかむことを、祈ってやまない。  
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