自殺は死語じゃないですよ。
ニュースでも普通に自殺という言葉が使われていますよね。
自死という言葉は、自殺した遺族に対する配慮が必要な場合に使われる言葉で、特定の文脈でしか目にしないので、どちらかというとマイナーな言葉だと思います。
確か提唱したのが、自殺で家族を亡くした遺族団体。自殺という言葉を使わないでほしいと自治体などに嘆願して、いくつかの自治体が、それに応えたということみたいです。
使い分け方としては、こう書いてありました。
https://jishiizoku-counceling.com/linguistic-suicide/#i-2
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行為を表現するときは「自殺」、遺族や遺児に関しては「自死」を使う
行為を防ぐための取り組みは、「自死防止」という表現は好ましくありません。「自殺防止」と表現します。
何故かというと、自死だと「死」の原因を美化しているように聞こえ、「自殺」ということの重大さが伝わらないからです。
ですので、「自殺未遂」「自殺企図」「自殺のサイン」等を「自死未遂」「自死企図」「自死のサイン」とは言い換えることは望ましくないようです。
自殺総合対策大綱
自殺総合対策大綱は、自殺対策基本法に基づき、政府が推進すべき自殺対策の指針として定めるものです。
要するに、政府が自殺対策をどのように進めていくかについてをまとめているものです。
そこには、
「自殺は、その多くが追い込まれた末の死」と定義されています。
つまり、自殺はその「瞬間」だけでなく、「瞬間の連続」=「プロセス」で起きているという理解が、その背景にあるのです。
自殺と表現すると「瞬間の行為」が強調されて伝わる可能性があるため、「自死」と表現するほうが好ましい場合があります。
遺族に関する表現は、「自殺」という行為自体にスポットはあてられていないため、「自殺遺族」と表現するのではなく、「自死遺族」と表現します