5年間日本に住んでいる間に、僕の中の「アメリカ人」が変わりましたが、日本を離れている日本人はどうかな?
「直訳不可能」の最新記事です。「ただの日本人を越えよう」
僕が勝手に思っていることですが、国籍が人の足を引っ張るものです。「僕は何々人です」と誇りを持って言ってもいいでしょうけど、やっぱり国境が自分のアイデンティティーを定めてしまうと、もったいない。僕はアメリカに生まれたからパスポート上はアメリカ人だが、「ただのアメリカ人」を越えようとしています。世界が広いし、全ての知恵がアメリカ大陸に限られているわけではない。外の世界へ目を向けなければ損するわけだと思います。アメリカ人らしくしか行動しなければ、たくさんのチャンス、たくさんの感動を逃してしまいます。そもそも「アメリカ人らしく」という意味がよくわかりません。アメリカには色んな人がいるし、アメリカに生まれたからといって、一般のアメリカ人と同じような生活を送らなければならない理由がありません。
自分らしく生きよう。よく耳にする言葉ですが、一体どういう意味なんだろう。
自分なりの説をそれぞれの人が立てなければならないことだと思います。「自分」というのは、僕たちが思っている以上柔軟性を持つのです。思いがけない方向に伸びるし、「自分」だと思い込んでいたのが、実際「幻覚」だったと気づくこともある。
国籍は捨てるべきだとは言いません。伝統と民族と自分の生まれた国の過去、文化に価値があります。しかし、昔と違って、現在の人には移動ができるのです。生まれた場所で一生を過ごさなくてもいい。やっぱり「何々人」という称号の下に、僕たちには 「人間」という札が貼られています。味わえる物が一つの国の国境内に限定されない。
僕は日本が大好きです。それは言っておこう。しかし、日本にいる間に、残念なセリフを耳にすることもあった。「日本人だから英語の発音ができない」。「日本人だから外国人に話しかけられない」。「シャイな日本人だから「何々」が無理」。
僕には、納得がいかない話だ。日本人だからって、何?大事な遺伝子でも欠けているわけ?
違うでしょう。周りにできる人があまりいないから、日本人には「英語ができない」と思い込んでいるだけだ。「ただの日本人だから、私には無理です」と。
「ただの日本人」が幻覚です。越えよう。僕が手伝う。
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