日本語「は」と「が」の役割分担
by
岡安
from
日本 2014/07/03 18:57:33
はじめまして。私の考える「は」と「が」の役割分担を書かせて頂きます。すごく単純なので読んでください。説明の都合上、「aはA」及び「aがA」という形の文の「a」を主部,「A」を述部と形式的に呼ぶことにします。
【その1】 主部aを含む具体的な集合が既に与えれている(または想定される)場合
例 {サメ,クジラ,マグロ}の中で哺乳類はどれか?という質問に対する答え
「クジラが哺乳類だ」は、クジラは質問に対する答えとして相応しく、サメとマグロには否定的です。そこで、意味は次のようだと考えられます。
サメ・・・・弱・・・・哺乳類だ
クジラ−−強−−哺乳類だ
マグロ・・・・弱・・・・哺乳類だ
同じ質問に対する答え「クジラは哺乳類だ」はサメとマグロに関しては肯定も否定もしておらず、クジラについてのみ述べているので、意味は次のようだと考えられます。
サメ−−?−−哺乳類だ
クジラ−−−−−哺乳類だ
マグロ−−?−−哺乳類だ
【その2】主部aを含む具体的な集合は登場しておらず、いくつかのaが考えられる場合
例.生まれて初めて動物園でキリンを見た子供が「うわー、首が長い!」と言った場合、普段見る動物の首と比べて長いと言っていると受け取れます。そこで、この文の意味は次のようだと考えられます。
(犬) 首・・・・弱・・・・長い
(キリン) 首−−強−−長い
(猫) 首・・・・弱・・・・長い
例.数学の先生が授業の始めに「三角形の内角の和は180°である」と言いました。これは、どの三角形の内角の和も180°であるという主張なので、この意味は次のようだと考えられます。
(直角三角形) 三角形の内角の和−−−−−180°である
(正三角形) 三角形の内角の和−−−−−180°である
(鈍角三角形) 三角形の内角の和−−−−−180°である
どのaについても言えることではないのだが、このaについてはAであるという場合は「aがA」と言います。それに対して、どのaについてもAであるという場合は「aはA」と言います。
【その3】主部aを含む具体的な集合は登場しておらず、さらに、いくつかのaも考えられない場合
例.ある暑い日に帰宅した会社員が「あー、のどが渇いた!」と言いました。これは、いつも渇いているわけではないが、今、渇いていると主張していると受け取れます。そこで、この意味は次のようになります。
(過去) のど・・・・弱・・・・渇いた
(今) のど−−強−−渇いた
(未来) のど・・・・弱・・・・渇いた
例.先生が理科の授業の始めに、「太陽は東から昇る」と言いました。これは、太陽はいつでも東から昇るという主張だと受け取れます。そこで、この意味は、次のようだと考えられます。
(過去) 太陽−−−−−東から昇る
(今) 太陽−−−−−東から昇る
(未来) 太陽−−−−−東から昇る
いつのaについても言えることではないのだが、このときのaについてはAであるという場合は「aがA」と言います。それに対して、いつのaについてもAであるという場合は「aはA」と言います。
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