http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121206-00000172-jij-eurp
【フランクフルト時事】英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は6日付で、ドイツ銀行の元従業員3人が、同行が最大120億ドル(約1兆円)の損失を当局に適切に申告せず、結果として公的支援を受けるのを避けたと訴えていると報じた。元従業員らは米証券取引委員会(SEC)に不正を報告したという。
ドイツ銀行は「訴えは2年半も前に出されたもの。慎重に調査がなされたが、まったく根拠がない。重要な事実や情報についての知識、責任のない人物が出したものだ」と疑惑を全否定した。
FT紙によると、元従業員らはドイツ銀が額面1300億ドルの一部のデリバティブ(金融派生商品)について、時価で価値を算定しないことにより、2007年から09年の金融市場混乱時に発生した損失を隠したと主張している。この損失隠しがなければ同行の自己資本は危険な水準まで下がり、公的支援が必要になった可能性があるという。